食品特許を読みあさろう

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ロッテ「爽」 微細な氷で絶妙なシャリシャリ食感と口どけを実現

ロッテのアイス「爽」についての特許です。

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「爽」はシャリシャリとした微細氷の食感が楽しいカップアイスです。発売された当時、私は高校生でしたが、初めて食べて衝撃的な美味しさに感動したのを覚えています。それこそ毎日食べてました。高校生のときだけでも100個は食べてますよ、たぶん。

 

さておき、あのシャリシャリ食感のもとはアイスの中に混ぜられた微細な氷です。発明者は、絶妙な大きさに粉砕した氷を混ぜ込むことで、シャリシャリ感がありながら口どけのよい滑らかな食感を作りました。特許文献によると、氷の大きさは0.06~1.0mmが良いようです。

アイスクリームは一般に氷結晶を小さく均一にすることで滑らかな食感になるようにします。ところが、一度融けたアイスや手作りアイスは、大きな氷結晶が生じてしまい、シャリシャリとします。その食感がかえって美味しかったりします。そこまでなら多くの人が気付くことでしょう。

ですが、そういう不出来なアイスクリームが持つシャリシャリとした食感に大きなニーズがある、ということを見抜いた感性と実際に商品に仕上げた実行力がすごいと思います。

 

【特許番号】

P3660157

【名称】

冷菓及びその製造方法

【特許権者】

株式会社ロッテ

【課題】

通常のアイスクリーム類、シャーベット等に比べて遜色のない均質で滑らかな組織、食感を有しながら、喫食時に明瞭に知覚し得る大きさの氷片を均一に十分な量含み、氷片に由来する冷涼感に富む冷菓及びその製造方法を提供する

【請求項】

冷菓中に粉砕微細氷片を有する冷菓であって、該氷片の大きさが、氷片の最も長い軸上での長さが1.0mm以下で、その長さの平均値が0.06mm~1.0mmであって、かつその氷片の80%以上が0.06mm~1.0mmの範囲の長さにあることを特徴とする冷菓。

*1:やはりバニラが至高だと思う。