食品特許を読みあさろう

食品関連の特許をアレコレ読んで紹介します

山崎製パン 蒸しパンに北海道マークをキレイに焼印する装置

蒸しパンに綺麗な北海道マークを焼き印する方法についての特許です。

 ヤマザキ 北海道チーズ蒸しケーキ 袋1個←コレの特許です。 

焼き印の入ったパンや菓子はよく見かけます。しかし、白抜きで大きな模様の入る焼き印はなかなか見かけません。山崎製パンのチーズ蒸しケーキは、天面に大きな北海道マークが白抜きで入った商品です。

 

この商品は天面のほぼ全体に焼き印を入れています。大きい焼き印は、熱のかかり方が不均一だと色ムラがでてしまいます。焼き印を入れる装置自体の詳しい説明はありませんでしたが、相当の技術があると思われます。

また、焼き印の位置がズレると北海道マークが欠けたり、いびつになってしまいます。北海道マークのように、強い思い入れを持っている人が多数いるであろう模様は、綺麗に出せないとクレームの電話が鳴りやまないものです。

ですから、たかが焼き印ではなく、メーカーのプライドと言っていいものです。

文献では、焼き印の位置を正確に合わせるために、作業者2~3名があたっていたそうです。*1発明者はこの工程を自動化して無人で綺麗な北海道マークを入れられるように装置を作りました。方法は、蒸しパンを凹凸のついたトレイにいれて、そのトレイを前後左右に制御する、というものです。柔らかいモノの位置を制御する方法として興味深いです。

 Yamazaki Hybrid.JPG

この特許からはヤマザキパンの次の生産戦略が垣間見れます。

パン業界では次々に新商品が生まれては消えます。工場では手作業を駆使して少量多品種に対応していると思われます。その中から生き残った製品は、設備投資をして人件費を下げていくようです。発明者は中央研究所2名、3工場各1名となっています。中央研究所で既存設備の改良方法を決め、各工場の現場にカスタマイズして導入するという体制だと推測できます。

 

山崎製パンの他の特許文献を読み込んでいけば、もっと推測できることでしょう。

特許文献にはこのような楽しみ方もあるのです。 

 

【特許番号】

P4773764

【名称】

展板位置揃え装置および天焼き装置

【特許権者】

山崎製パン

【課題】

天焼き工程を無人化しながら、模様を製品表面の意図した位置に確実に付けることができ、更には、天焼きにより焼き色が付いた部分は焼きムラのない安定した焼き色とすることができる展板位置揃え装置を提供する

【請求項】

展板を搬送面上に載置して搬送するコンベヤと、該コンベヤの上方に設けられ、前後位置揃え手段と左右位置揃え手段を備える支持板と、該支持板を昇降動する上下用シリンダーと、前記コンベヤ上の展板を支持板下で停止させる前方枠ストッパーとを備える展板位置揃え装置であって、

前記前後位置揃え手段は、支持板降下時に前方枠ストッパーで停止させられた展板の後方を前方に押して展板の前後位置揃えをすること、および、

前記左右位置揃え手段は、支持板降下時に前方枠ストッパーで停止させられた展板の側方を押して展板の左右位置揃えをすることを特徴とする展板位置揃え装置。

 

*1:山崎パン工場のバイトというと単純な繰り返し作業でネット界隈で有名ですが、「ひたすら蒸しパンに北海道マークを入れる仕事」というのが存在していたわけです。