食品特許を読みあさろう

食品関連の特許をアレコレ読んで紹介します

ネスレ ネスプレッソの特許網

ネスプレッソというコーヒーメーカーがあります。カプセルにコーヒー粉末が封入され、挽きたての風味が手軽に楽しめるものです。風味はとても美味しく、僕が入れるドリップコーヒーより遥かに美味しいです。実際、多くのレストランでも採用されており、プロも認める美味しさと言えるでしょう。

カプセルのデザインがおしゃれで、インスタントコーヒーのような「手軽さゆえの手抜き感」が払拭されているように思います。

このカプセル式のコーヒーメーカーはネスレによる多数の特許でがっちりと守られています。初期の特許が切れても、時間差で複数の特許出願をしているため、他社の参入は困難です。しかし、非純正のカプセルを販売する企業があり特許侵害をめぐって係争中です。プリンターとトナーの関係にそっくりですね。

本文献はネスレの一連の特許の1つです。コーヒーメーカーの部品の形態に関する特許で、カプセルを上手く扱えるよう工夫されています。普通の食品メーカーにできる内容ではなく、世界一の食品企業ネスレの強さを感じます。

 Nestle Logo.jpg

【特許番号】

P5073062

【名称】

飲料浸出ユニット

【特許権者】

ネステク ソシエテ アノニム

※ネスレ子会社

【請求項】※(番号)は特許文献に図示されている

環状カプセルリム(92)を有する原料カプセル(9)と、 最外ケーシング(80)と、協働する前記原料カプセル(9)を保持するための第1のアセンブリ(3)及び水を注入するための第2のアセンブリ(2)を備える浸出ユニット(1)とを有し、前記第1のアセンブリ(3)及び前記第2のアセンブリ(2)の各々が前記原料カプセル(9)を収容するための浸出チャンバ(7’)の一部を画定する飲料機と、の組み合わせであって、前記第1のアセンブリ(3)が、前記原料カプセル(9)を前記浸出ユニット(1)内に挿入し及び/又は前記浸出ユニット(1)から取り除くための通路(4、22)を前記第1のアセンブリ(3)と前記第2のアセンブリ(2)との間に形成するために、前記第2のアセンブリ(2)から離れて開放位置へと前記飲料機内で移動でき、かつ、前記原料カプセル(9)を収容する前記浸出チャンバ(7’)を形成するために前記第2のアセンブリ(2)へ向けて閉塞位置へと移動できるものであり、前記第1のアセンブリ(3)が、前記閉塞位置から前記開放位置へ及びその逆へと直線方向(3’)に沿って移動でき、もって、前記第1のアセンブリ(3)が、前記開放位置と前記閉塞位置との間を、前記最外ケーシング(80)から外側へ移動できるとともに、前記最外ケーシング(80)内へと内側に移動でき、前記通路(4、22)には、挿入中に前記環状カプセルリム(92)を案内するための横スリット(26)又はスロット(42)が設けられており、 前記浸出ユニットは、前記開放位置において前記原料カプセルを前記第1のアセンブリ(3)と前記第2のアセンブリ(2)との間で保持するためのバンプ(41)などの保持手段と関連付けられている、組み合わせ。