食品特許を読みあさろう

食品関連の特許をアレコレ読んで紹介します

ナリス化粧品 植物の抽出液でIgE産生を抑制する

花粉症のシーズンがそろそろ始まります。ということで、アレルギーに関する特許を探してみました。

ざっくり言うと、アレルギーの反応は免疫グロブリンE(IgE)抗体が細胞膜上の受容体に結合することで起こります。よってIgEの産生を抑制できれば、アレルギーの症状は和らげることができるはずです。

本文献では、多種の植物や菌類の抽出物からIgE産生抑制効果があるものを培養細胞を使ってスクリーニングしています。効果のあったものを含む化粧品を作成して、ヒトでアトピー性皮膚炎の緩和に効果があるか調べています。

特許として認められたのは、亜麻、ヤナギハッカ、エーデルワイスの仲間の抽出物です。他の多種の植物にも同様の効果があるみたいですが、公知であるものは特許として認められないので、最終的にこの3つになったようです。

IgE産生を抑制できれば、アトピーだけでなく、花粉症の症状も和らげられるはずです。健康食品を開発するためにIgE産生抑制を調べてみると面白いかもしれません。

 LeontopodiumAlpinum-1.jpgHyssopus officinalis.jpg

【特許番号】

P5081354

【名称】

IgE産生抑制剤

【特許権者】

株式会社ナリス化粧品

【課題】

IgE産生を抑えてアレルギー炎症の予防または治療を可能にするIgE産生抑制剤を提供することである

【請求項】

リナム属、ヒソップ属、レオントポジウム属に属する植物の抽出物から選択される1種又は2種以上からなるIgE産生阻害剤。

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