食品特許を読みあさろう

食品関連の特許をアレコレ読んで紹介します

凸版印刷 湯切りしやすいカップ焼きそばの蓋

カップ焼きそばの湯切り中に蓋が開いてしまって、麺をこぼしたりしたことありませんか?

こういう事態を避けるべく、食品の包装材料は常に改良されています。食品メーカー主体で行うこともあれば、本文献のように包材メーカーが新しい包材を開発して、食品メーカーに持ち込むこともあります。

切り込みを入れたり、包材の構成を変えたり、ちょっとしたことの積み重ねで食品の使い勝手は向上していきます。

カップ焼きそばの容器の設計ひとつとっても、真面目なわくわくさんみたいな人たちが一生懸命になって作っているのです。

 

【特許番号】

P5092301

【名称】

湯切り機能付き容器の蓋材

【特許権者】

凸版印刷株式会社

【課題】

①湯切りする際に、容器を僅かな力で押さえ、湯切り孔開口用摘み部を引っ張り上げるだけで、容易に易剥離領域の表面シートが正確に、安定して、多関節的に折り曲げができる湯切り機能付き容器の蓋材を提供する

②湯切りする際に、容器を僅かな力で押さえるだけで、安定して、多関節的に折り曲がり、且つ、外力にたいする耐性がある湯切り機能付き容器の蓋材を提供する

③湯切りする際に、剥離する部分が剥離され、さらに正確に多関節的に折り曲げられて、湯切り口が確実に安定して見える湯切り機能付き容器の蓋材を提供する

④湯切りする際に、湯切り孔の形成と湯切りに、手間と時間がかからない湯切り機能付き容器の蓋材を提供する

 

【請求項】

容器本体のフランジ部に裏側面がシールされる蓋材で、該フランジ部と略同形状で外周縁に蓋材開封用摘み部と湯切り口開口用摘み部を有し、少なくとも紙層を有する基材の裏側面にシーラント層が積層されている層構成の湯切り機能付き容器の蓋材であって、

前記紙層の表側面に熱可塑性樹脂層を設け、

前記紙層の表側面より蓋材開封用摘み部が連設する非剥離領域と湯切り口開口用摘み部が連設する剥離層が設けられている剥離領域の境界線に、左右に広がる枝部を有する複数本のミシン目を設け、

前記湯切り口開口用摘み部の容器本体のフランジ部外側近傍にシーラント層から紙層の裏側面まで湯切り部形成用ハーフカットを設け、

前記剥離層が設けられている剥離領域内のシーラント層から基材を構成する紙層の略中間まで1個乃至複数個の湯切り孔形成用ハーフカットを設け、

前記剥離層の湯切り孔形成用ハーフカット部分が非剥離部分に施され、

前記湯切り口開口用摘み部を上方方向に引き上げることにより前記紙層と前記熱可塑性樹脂層とから構成される表面シートが前記複数本のミシン目から多関節的に折り曲げられて1個乃至複数個の湯切り口が形成されることを特徴とする湯切り機能付き容器の蓋材。